食の謎

ピーナッツ、落花生、南京豆の違いとは?

おやつやお酒のおつまみとしておなじみのピーナッツですが、スーパーなどでよく見かけるピーナッツのほとんどは中国産で、国産のものは千葉県産が有名です。

しかし、ピーナッツは身近な食材であるにも関わらず、意外と知られていないことが多いです。

例えば、ピーナッツと言えば、落花生や南京豆というフレーズを連想される思いますが、果たして落花生や南京豆との違いについてきちんと説明できる方は少ないかと思われます。

結論から言えば、ピーナッツと落花生、南京豆は植物上の分類は全く一緒でマメ亜科ラッカセイ属の一年草です。

それでも、人と話す場合、自分はピーナッツと思っていても周りは落花生と呼んだり、またはその逆もしかりで、さらに南京豆と言う人もいたりと、その使い分けが分かれば、このような変な気持ちにならずに済むのではないでしょうか?

この記事では、ピーナッツと落花生、南京豆について、植物の視点と一般的に使い分けている言い方についてお話していきます。

ピーナッツの育ち方を知れば、落花生の由来がわかる

ピーナッツの育ち方についても知らない人は多く、ピーナッツの育ち方が分かれば落花生と呼ばれている理由を知る事が出来ます。

ピーナッツも枝豆やそら豆と同様にサヤに包まれて枝からぶら下がっている状態で育つと、多くの人が勘違いされていますが、実際は土の中で育ちます。

ピーナッツは、最初に黄色い花を咲かせて自家受粉して、その約1週間後に、めしべの一部分の付け根が下にどんどん伸びて土の中に突き刺さります。

すると、めしべが土の中で膨らんでサヤが出来て、その中にピーナッツが出来ます。

つまり、ピーナッツの成長段階において、花が落ちたところの土の中にサヤが出来るようにみえたことから、落花生と呼ばれるようになりました。

そのため、ピーナッツと落花生は全く同じである事が分かります。

ちなみに、土の中で成長する理由は様々な諸説がありますが、ひとつは成長段階で、暗所、圧力、水分が必要である事、もう一つは動物や植物など害虫から身を守るためと言われています。

南京豆、落花生、ピーナッツと呼ばれている理由

もともとは江戸時代に中国から輸入されたもので、南京豆と呼ばれていましたが、先ほどの成長過程から日本で落花生と呼ばれるようになり、日本が欧米文化を取り入れだしてからは、英語でpea=えんどう豆。nut=木の実であることから、豆でもあり、ナッツでもある落花生そのものを現わしている名前として、ピーナッツと呼ばれるようになりました。

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日常生活での使い分けとは

一番馴染みに言われているのは、ピーナッツかと思いますが、実際のところ、日常生活においてピーナッツと落花生はどのように使い分けられているのでしょうか?

落花生と呼ばれるとき

日常生活において落花生と呼ばれる時は次のような場合が多いかと思います。

植物そのものを指すとき

落花生とピーナッツは植物上の分類で、マメ亜科ラッカセイ属の一年草にあたるため、分類上の名前で落花生というフレーズがあるので、植物の状態でピーナッツと呼ぶのは違和感があるかと思います。

殻付きの実

これも、先ほどの植物そのものを指すときと似ていますが、落花生を収穫するときは、もちろん殻付きの実の状態であるため、植物そのものと同類で落花生と呼ぶ事が多いと思います。しかし、殻は剥いてあるけど、薄皮が付いた状態の場合は、植物の状態とも言えないので、判断が難しいかと思います。

使われているお菓子、料理など

これは、落花生、ピーナッツ、南京豆の言葉の由来でもお話しましたが、要するに落花生は日本、南京豆は中国、ピーナッツは欧米のイメージがあるため、和菓子に使われているものを指す時は、豆の状態でも落花生と呼ばれますし、中国のお菓子の場合は、落花生や南京豆、洋風のお菓子の場合はピーナッツと呼ぶのが自然かと思われます。

ピーナッツと呼ばれるとき

日常生活においてピーナッツと呼ばれる時は次のような場合が多いかと思います。

殻むき、加工されているもの

既に殻を剥いてあり、バターなどで煎ったりして、食べられる状態になっているものを指して使われているかと思われます。

まとめ

・ピーナッツと落花生、南京豆は植物上の分類は一緒で、中国から輸入された豆の成長過程で落花生、英語読みでピーナッツと呼ばれている。

・落花生とピーナッツは、日常生活で使用するときは、豆を使う状態によって呼び方を使い分けている。

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