気象の謎

雪の結晶はなぜ六角形なのか?

 

クリスマスツリーを飾るときに、雪の結晶を飾る所は多いと思いますが、いざ、雪の結晶を折り紙などで作る時、形をネットなどで調べると、ほとんどが六角形の形をしています。

実際の雪の結晶は肉眼で見る事は難しく、様々な条件によって結晶の形は異なりますが、すべて六角形がベースになっています。

なぜ雪の結晶は六角形をしているのでしょうか?

この記事では、そんな疑問にお答えしたいと思います。

雪が降るメカニズムとは

雪の結晶についてお話する前に、雪が降るメカニズムについてお話したいと思います。

雲は空気中の水蒸気の量が飽和(これ以上、水蒸気を含む事が出来ない状態)になる事で出来ます。

雲が出来始める高さの大気中の気温は0℃以下であるため、過冷却の状態(0℃以下でも液体で存在している状態)の小さな水粒と非常に細かい氷晶で形成されます。

上空が高くなればなるほど、気温が下がり、空気中の水蒸気量が少なくなるため、数十キロ上空で出来る雲氷晶のみで形成されています。

氷晶が出来るとだんだん大きくなって地上に落ちる途中、落ちるとまわりの水粒とくっつきながら結晶は大きくなっていきます。

大気中の気温が低く、地上に降っても氷晶が溶けることなく地上に振ってきたものが雪となります。

ちなみに、大気中の気温が高く、地上に降る途中で氷晶が溶けて地上に降ってきたものは雨となります。

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雪の結晶の形を決める要因とは

結晶の形を決める要因は、上空の温度と湿度に影響されます。

温度は、氷晶が成長する時の結晶面に影響を与えます。つまり結晶の大きさが変わります。

雪の結晶は最初は六角柱をしているのですが、その後の温度で角板状になるか角柱状になるかが決まります。

湿度は、雪の結晶の形の複雑さに影響を与えます。

湿度が高ければ高い程、結晶の辺や角が変化するため、複雑な形になります。

雪の結晶が六角形である理由

実は、雪の結晶が六角形である理由を化学的に説明しても、化学を専攻している人でも難しい内容であるため、化学に疎い人に説明するのはもっと困難になります。

そのため、専門的な用語は極力出さないようにお話したいと思います。

雪の結晶は、もともとは水が凍って氷晶となり、大気中の水蒸気(水粒)とくっついて大きく成長します。

つまり、氷の結晶を形成している水分子の配列が大きなポイントになります。

水分子は、酸素原子1つを中心に水素原子が2つくっついて形成されています。水分子はコンパスに例える事が出来て、酸素原子がもつ所(支点)、水素原子が針と鉛筆という事になります。

氷の結晶は、各水分子が隣り合う4つの水分子と化学結合されたものが、複数結合されたものです。

実際に、コンパス4つ用意して、コンパスの鉛筆と針の部分を別のコンパスの支点に接するように4つのコンパスを置くと、正四面体が出来ます。

分かりにくい場合は、正四面体を紙に書いて、角を酸素原子、線を水素分子として考えても良いです。

その正四面体が複数結合される事で六角形に見えるため、雪の結晶は六角形がベースになります。

最後に

雪の結晶はクリスマスの飾り付けや雪をじっくり観察しない限り、意識する事は無いと思いますが、もし今年の冬、雪が観測されましたら、一度雪の結晶の形をじっくり観察してはいかがでしょうか?

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